孤影悄然のシンデレラ

ぼくの思考のセーブポイント

遅刻癖のある奴がおもっていること

 「遅刻するな。遅刻する奴は相手のことをなにも考えていない。」という旨のブログがtwitterのtlに流れてきた。

 

tsumugugumu.hatenablog.com

 

ふむふむ。なるほど。

以降の文は『遅刻癖のある奴がやってはいけないこと』を批判する意図は全くない。論理的に批判できるだけの材料もない。むしろ、時間を守ること、遅刻をしないことは社会を維持向上するために必要なことだと思っている。
ただ、読んで思ったことを書くだけだ。

 

 

「5分前行動こそ至高」、「自分がされて嫌なことは人にしない」といった、通過儀礼のごとく受ける刷り込み。いまだ解放されず、遵守し、他人にも強いる健常者というマジョリティ。不快だ。

 

遅刻によって自身に明らかに不利益が生じる場合をのぞき、遅刻していく男(自分)の話をする。

 

〈前提〉

自分:都内在住。待ち合わせ場所まで電車で30分。遅刻癖がある。
友人:首都圏外在住。待ち合わせ場所まで高速バスと電車で2時間。待ち合わせ5分前にはいる。

〈前日〉

自分「明日午前10時で」
友人「(了解の意のスタンプ)」

〈当日〉

10時05分
自分「起きた」
10時30分
自分「もう少しでつく」
10時30分
自分「ついたけどどこ」

 

健常者には難しいと思うので解説。

・自分「明日午前10時で」

10時に行けたらうれしいの意。願望。命中率30%の一撃必殺技である絶対零度をあてるぐらいの気持ち。現実的に考えると厳しいことがわかっている。

・自分「起きた」

適当な(not適切な)理由付け。実際はもっと前に起きている。待ち合わせ時間よりも遅くに報告をするのは、そもそも待ち合わせ時間あたりで「そろそろ行こうかな」という気持ちになるため。ちょっと準備をするとこんな時間になる。

・自分「もう少しでつく」

電車に乗りこむなど、これ以上は自分では足掻きようがない・待つだけといった状態になったらおくる。目的地まで具体的にどれだけの時間がかかるか不明なので”もう少し”と表現する。

・自分「ついたけどどこ」

足掻きようがある(目的地まであとは走るだけ)状態になったらおくる。待ち合わせ場所の最寄り駅到着時など。

 以上。

・そもそも遅刻するつもりである

・元々遅刻するつもりなのだからそれを遅刻だとは思っていない

・これを大して悪いことだと思ってない。

というのが正直なところだ。

 

相手のことを舐めている?

もちろん舐めている。

 

人生の主人公は自分だ。仮に自分が10分早く待ち合わせ場所についたとする。相手がその5分後(待ち合わせ時刻の5分前)につく。

このときどう考えるか。

「時間通りに動けそうでよかった~」「この人は時間を守る人なんだな」

こんなことは決して思わない。

「5分損した、もっと遅れていけばよかった」

こうだ。

では、相手が待ち合わせ時刻の5分前に到着、自分は30分遅れて到着した場合はどうか。

自分は一切の待ち時間なしで動ける!すごい!

もちろん相手は30分以上無駄にしたことになる。申し訳ない(形だけの謝罪)。相手の30分よりこちらの数分の方が大事だと思っている人間なので仕方がない。

 

こう見ると、遅刻していくのは自らの(自身のみの)利得を最大化しようとした結果のように思われる。穴があるとすれば、双方にとって最も利得を最大化できる択が、お互いが同時刻・待ち合わせ時間通りに到着することにあるという点だろう。

そもそも自分も数年前までは時間を厳守していた。ここ3、4年よく会う人達は遅刻癖があった。時間通りにいっても待ちぼうけを食らう。だから自分も遅刻するようになった。ナッシュ均衡で落ち着いたといえる。

相変わらず遅刻してくる友人と待ち合わせから大幅に遅れた時間に会う。大幅に、というのも、互いに相手が遅刻する読みをしてさらに遅刻していくからだ。それでいいと思っている。それでも会う価値があると思っている。

 

時間にルーズに、心に余裕をもっていたいよねって。

 

じゃあね