孤影悄然のシンデレラ

ぼくの思考のセーブポイント

ヴィクトリア女王は人類の頂点に立ったんだが

人間は多くの生物と違ってそれなりに性別というものがあって、文化的に発達してしまったが故に性別がある生物の中でも更に面倒になっているよねって前提がまずある。

 

Aが浮気をすると、浮気は許せないとして当然のように叩かれ

Bが浮気をすると、Bに浮気をさせるなんてAは思いやりがないやつだと叩かれ

AがBに対して暴力をふるうとDVとかなんとかで叩かれ

BがAに対して暴力をふるうと、そもそも暴力をふるわざるを得なかった、先にBがAに嫌がらせしてたんじゃないかと叩かれ

AがBを資本のみの存在としてみると最低の人間だと言われ

BがAを資本のみの存在としてみるとそれは冗談として受け入れられる

 

なにが面倒かというと、この文を読んでA=男、B=女という認識が共有できてしまうこと。AもBもBを弱い存在として認識している限り、Bに対して「かわいそうだから、よわいから」といった理由からの擁護が発生し、この不平等は解消されない。嫌ですね。ぼくはもう諦めてますが。

アミノ酸 分子量 水素原子の割合

人間20年ぐらい生きていると、アミノ酸20種類について、全分子量のうち水素原子の占める割合(と各アミノ酸で水素原子を考慮したときと無視したときの質量中心の座標変化)が気になって眠れない日があります。ググっても見当たらなかったので前者についてまとめました。

※1  計算自体は間違っていないと思い込んでいますが、分子量は小数部分を切り捨てて計算(例えばH:1、O:16として計算)しています。もっと精度いい値が欲しい人は自分で計算してください。

※2 有効数字はどうでもよかったのでめちゃくちゃです。

名前 name 3文字 1文字 分子量(all) 分子量(H) 割合
ラニ Alanine Ala A 89 7 7.87
アルギニン Argnine Arg R 174 14 8.05
アスパラギン Asparagine Asn N 132 8 6.06
アスパラギン酸 Asparatic acid Asp D 133 7 5.26
システイン Cysteine Cys C 121 7 5.79
グルタミン Glutamine Gln Q 146 10 6.85
グルタミン酸 Glutamic acid Glu E 147 9 6.12
グリシン Glycine Gly G 75 5 6.67
ヒスチジン Histidine His H 155 9 5.81
イソロイシン Isoleucine Ile I 131 13 9.92
ロイシン Leucine Leu L 131 13 9.92
リシン Lysine Lys K 146 14 9.59
メチオニン Methionine Met M 149 11 7.38
フェニルアラニン Phenylalanine Phe F 165 11 6.67
プロリン Proline Pro P 115 9 7.83
セリン Serine Ser S 105 7 6.67
スレオニン Threonine Thr T 119 9 7.56
トリプトファン Tryptophan Trp W 204 12 5.88
チロシン Tyrosine Tyr Y 181 11 6.08
バリン Valine Val V 117 11 9.40
             
平均 average     136.75 9.85 7.27

勉強して何を身につけているのか

 前からこのテーマに似たものを書こうとは思っていたんだけど、きっかけがなくて書き始められなかった。似たテーマというのは「なんのために勉強するのか」「勉強はなんの役に立つのか」といったものだ。

 主に勉強したくない中高生から発せられるこれらの質問は(小学生はこれを疑問に思えるほど賢くないし、大学生はこれを考えられるほど真面目ではない)、質問者自身が勉強から逃げるために発せられる(そして回答に困った大人をみて「ほら勉強って必要ないじゃん」などと勝ち誇った顔でいうのだ)。

 特に「勉強はなんの役に立つのか」の例として、「三角関数なんて役に立たない。生きていて使わない。」2ch創始者であるひろゆきは実際に三角関数が使われる例を挙げて役に立ってることを主張していた。全体的に「あなたがそれを使わない世界で生きているだけ(それを使う世界で生きられなくなる)」ことが問題で、「将来の選択肢を狭めるから学んどけ」という主張が多いように感じる(少なくともぼくの周りでは)

 ところで、ぼくは大学一年生ぐらいまでは数学が好きだったので、別に三角関数つかわなくたっていいじゃん、普通に学んでいて楽しいじゃんなどと見当違いの脳死の考えをしていた。(正直ほとんどの人は楽しいからやる/つまらないからやらないが先にあって、それを正当化するために後からそれっぽい理由をつけているだけだと今でも思っているので、別に考えとしては悪くないと思うが、疑問の回答としては適当ではない。つまり、「じゃあ私はつまらないからやりません」に対して何も言えなくなるので適当ではない。)それで、数学を学ぶのが苦しくなって、さらに三角関数とか虚数といったものを全く使わない(三角関数虚数が使われているものは使っているが、ぼくがそれを意識する必要は全くない)環境で生きるようになって、改めて思ったのである。

 何のために勉強するのか。

 

 ぼくは暇な学生をいまだに続けていて、少なくともあと2年はこの身分に甘んじる(周りの同じ年齢の人は働き、社会を動かし、賃金を得ているのに!)。つまり学び探ることだけしていれば許される身分の人間で、この問いに(自分で納得いく)答えを出すことなく生活を続けるのは傲慢なように思える。そんなわけで、時間があったことだし(時間があったというのは、大学1年から4年になる今までの3年間あったという話)ここで一回思考をまとめておこうというのがこのブログの目的である。ちなみにぼくは大学入学まではあまりこの疑問を抱かなかった(真面目に考えはしなかった)。テストでいい点をとるため、入試に受かるため。自分が勉強する理由はその程度で十分だった(数をいじることは普通に楽しかったし)。

 まず、一番つまらない考えを否定しておきたい。勉強する理由、より正確には大学にいく理由として(勿論一番はまわりが進学するからだろうが)就職するためというものがある。よりよい会社に就職するために(そしてひいてはよりよい生活をおくるために)大学にいくというものでだ。(ちなみに怖い人がいるので補足しておくと、会社に良し悪しはないと思っていますが、給料という指標で会社に順序をつけることはできます。)大学卒と、高卒の平均年収を比較すると、確かにこれは間違っていない(大学にいくことは、リターンが大きいように思える)が、就職するために勉強しているのか?というとこれは違うだろう。

 そもそもこの回答は、学ぶことと大学にいくことを同一視しているところが罠で、なぜ勉強するかの回答にはならない。(しかし冒頭で"大学生はこれを考えられるほど真面目ではない"と書いたように、大学生の多くは勉強していない。そういう人に向けて何らかの目的を与えるうえでは悪くない回答だと思える。)考えるまでもなく、この回答をされた学生の多くは次のように思う。有機化学の反応機構を理解することが直接就職に役立つか?大腸菌の遺伝子編集できることは就職に役に立つのか?と。ほとんどの人にとって役に立たないだろう。(一部の人(まさにそれを仕事にする人)にとってはとても役に立つ(どころか必須だろうが)それ以上に、無用だと思う人のほうが多いだろう。)ESの書き方とかグループディスカッションのやり方とかそういうのを身に着けたほうがよっぽど役に立つ。

 続いて、もう一つ、これもイラっとするので否定しておきたい。選択肢を広くもつために学んでいるわけではない。確か自分が小学生だったときの担任がこのように答えていた気がするし、割と勉強ができる人のなかにはこの考えをもっている人がいる。つまり、それをつかう世界で生きられなくなる、それを使う世界でいきるという選択肢を自ら失ってるとかそういった理由付けである。

 まず、勉強をすることは選択肢をひろく持つために最適な方法なのか。違うだろう。勉強する時間で別のことをやったほうが選択肢は広がる。というか浅く広くやるのがとりあえずの選択肢は一番広くなる。人と関わる時間を減らして数式と向き合うことは普通に考えると(ぼくの価値観だと)選択肢を狭める行為に見える。最も、これを言う人は自らの学によって今の生活を成り立たせている人が多いようで、その人の考えうる選択肢を最大限にもつためには、勉強は最適な方法なのかもしれない。

 選択肢を多く持っていても、実際に取れる行動は少ない。人はなりたくてもなれなかった像に惹かれ、なれたけどならなかった像には惹かれにくいせいか、自らの選択肢がなかったように思いがちだが、実際は無数に選択肢をもっているだろう(これはぼくだからそうと言われたら反論が難しいけど、でも選択肢が全くない人をぼくは見たことない。背中に銃突きつけられてどうこうみたいなのは除いて。)選択肢が多くありすぎることは、判断の目を曇らせるし、結局後悔の多い人生を送りがちだ。

 全然関係ない話題だけど、寧ろ今を生きる若者にとって必要なのは選択肢を減らすことだろう。youtubeのおすすめなんかはむしろ選択肢を減らすことを実際にやってくれているわけだが、ある程度の選択肢があればそれで十分で、選択するために費やされる時間は勿体ない、という話である。

 

 さて、この記事のタイトルは「勉強して何を身につけているのか」である(現時点では。後で変えるかもしれない。割と適当に始めて、思いつくままに書いているのであまりあてにならない。)「なんのために勉強するのか」ではない。「人が何かを求めるのは、自分にそれを持たない/足りていないからである」と誰かがいっていた気がして、ぼくも基本的にそのスタンスで生きている(つまり何が欲しくてそれをやるのかということを自分に聞きながら行動する)。なので、「何のために勉強するのか」という疑問は、「勉強することで何を求めているのか」と言い換えられて、そしてこの答えは、実際に勉強して何を身につけているのかを考えれば答えが出る。

 ほんとはこの言い換えは完全に間違っている。行動をして得た結果と、その行動の目的は必ずしも一致しない。ぼくはこれまでを振りかえってみて、勉強をして身に着けたものを、その目的に置き換えてしまっている。最初から目的があったわけではないし、むしろ今の目的は(学ぶことをを間接的な手段にして直接的なものは)別にある。とはいえ、これを整理することには一定の価値があるように思える。という思考から上のような言い換えをした。

 

飛ばし読みした人へ。ここからが本題です。

 

 さて、勉強して何を身につけているか。

 勉強して身につけるもの、それは知識ではない。思考の方法である。思考の道具として知識が必要だから、思考の方法を身につける過程で、知識もついていくる。

 思考の方法というのは、曖昧な言葉だ。ぼくは曖昧な言葉が大好きなのでほんとはここで格好よく終わりにしたいのだが(それで読んでくれてる人が、都合よく、好き勝手に妄想を広げてくれればいいのだが)それは無責任な感じがするし、何より構成としてバランスが悪すぎる。ようやくタイトルの話が始まったこの段落まで3000文字書いているのに、本題が80文字程度で終わってしまうなんてことは許されないだろう。(少なくとも今のぼくは許さない。前のぼくは許したので、過去の文章を見ていると、割とそういうのたくさんあるけど。)そんなわけで、この思考の方法というのをもう少し細かく書いていく。

 ぼくは思考の方法を大きく4つに分けている。といっても明確に4つに分ける必要はなし、今までそれに名前をつけることをしてこないでふわふわさせていたのだけれど、あえて書き出すなら4つに分けられて、あえて名前をつけるなら科学的思考、合理的思考、論理的思考、倫理的思考だろうかっていうそれだけの話。それぞれ見ていく。

 科学的思考というのは、観察し理解するための思考の方法だ。ところで最近科学的思考って全然聞かない気がする。論理的思考にとって代わられた感がある。でも世間一般的な論理的思考に論理は存在しなてく、むしろ世間一般的な論理的思考は(ぼくが使うところの)科学的思考とか合理的思考になるんじゃないかと思う。科学的思考というのは、中学生ぐらいのときに理科で学ぶ実験手法のそれである。つまり、何かに対して仮説を立てて、データを集めて検証し、それに対する理解をしていく方法のことだ。一番んこの思考をつかっているなと自分が感じるのは、コードかいてデバックするときだけど、一般には(ビジネス書でいうところの)PDCAサイクルを回すなんかもやってることはこれだと思う。
 合理的思考というのは、何か目的があって、それを達成するために道をつくっていく思考の方法だ。多くの人は(例えば人文学者とか)先に言いたいことがあって、それを裏付けるために良いデータを引っ張ってきてたりする(そんなことしていいんですか!?)し、twitterでの一見論理的に見えるレスバのこれにあたると思う。道をつくるというのは曖昧なので(許して)もう少し書くと、目的を分割してより小さく簡単な目的に分割すること、またそれがなぜ目的達成にうまくっているのかを考える方法が、合理的な思考だ。

 ぼくの書き方はいつだって曖昧で具体性に欠けるので、科学的思考と合理的思考の違いが分からない人がでてくるだろう。まぁ明確に違いを意識する必要はないと思うのだけれど。科学的思考はある事実があってそれをモデル化していく。一方で合理的思考は目的を達成するためにモデルをつくっていく。これが違い。

 論理的思考は、言うまでもなく論理的な思考だ。つまり、抽象的で純粋で厳密な論理体系をつかった思考方法だ。論理記号をつかった何かを書くと怖い人が怖いので(ぼくは論理的思考ができないので)簡単な例を挙げるにとどめると、A⇒Bとか、1+1=2といったものが論理的思考だ。(こういう風に書くと「それってつまり数学じゃん」となりそうだが、それは数学にも論理にも失礼なように思える。数学ほど論理的なものはないと思うけど。)基本的に科学的思考、合理的思考を他人と共有する場合、頼るのはこの論理的思考になる。抽象化されているから応用がめちゃめちゃきくし、人によって異なるということがない。

 最後に倫理的思考について。ぼくは倫理というものを(学問として)何も知らないし、倫理観がない人間だとかいわれるけど、それは倫理的思考とは考えない。これは要するに、「何をpositeveに、何をnegativeに思うか」という価値観そのものと、それによってできる判断を指す。これは時代によって異なっていい、人によって異なっていい、論理的でなくていい、時と場合で異なっていい、最終的に自らを正当化するために使われるものだ。何か決断を迫られたときに都度頼り、そして更新していけばよく、また時に違う倫理的思考を持つ人と会話して更新していけば良い。ぼくはあまりこれが好きではない、というかこれを認めてしまうとなんでもありになってしまうのが嫌なんだけど、上の3つだけだとどうしようもないものが世界にはあふれている気がする、ので上の3つと肩を並べさせている。

 4つの思考はこんな感じで支えられている。

f:id:cra4eta:20210418230712p:plain

 

何か思考するとき、論理という土台の元、科学的に分析して、倫理的に判断して、合理的に実行する。これらを培うために勉強しているし、勉強することでこれらが培われるというのが今のぼくの考えていることである。

 

 最後に、別にこれらの思考方法はわざわざ勉強しなくても身につくものだろう。(特に周りにできる人がいて、それを真似ていれば身についていくように思える。)そして、勉強する過程で身につける必要もないかもしれない。(働いていく過程で身につけていく人も多そう。)そういう意味では、やはり思考法を身につけることは学ぶ目的ではないんだろうな、と。


おしまい。(5252文字)

パンがなければケーキを食べればいいのか

いやそんなわけないだろ

 

「パンがなければケーキを食べればいい」というマリーアントワネットのエピソードは有名で(例にもれず真偽やルーツは置いといて)、この発言がいかに的外れかということも多くの人が説明なしに理解できる(『ベルサイユのばら』を読め)

 

で、知識人はこのマリーアントワネットを分かってないやつと馬鹿にするわりに、自分たちも似たことやってるよなぁというのを、なんか書きたくなったので書きます。(これになった理由は、たまにはブログ書くか→テーマ何でもいいな→ところでおなかすいたな→パン食べたい→そうえばマリーアントワネット...という感じ)

 

人間関係が上手くいかない??友達作ってその人たちと遊べばいいよ

みたいなアドバイス(というかレスバ)してる人ツイッターで見かけますよね

お金がなくて困ってる??働けばいいよ

みたいなこと政府の人が言ってた気もしますが(働けないから金がないんだが...)

 

この二つの例(パンとケーキの例もいれれば3つ)で分かってもらえると嬉しいんだけど、要するに、アドバイス自体は間違ってない、正しいものだけど、でも役に立たないアドバイスして一人で満足してんなぁ(オナニーしてんなぁ)、なんなん??って思ってるって話です。(最近余裕がないのでイラっとしちゃったって話でもある)

両者の視点が違っていて実行可能性が適切に見積もられておらず(大体アドバイスする側が強者で、弱者の視点が分かっていない)、結果として「いや、そんなことは分かってるんだけど、それができなくて困ってるんだよ!!」となるやつです。

この構図はいろんなところにあって、そして誰もが強者側に立つことがあるのが残念(?)なところ。

次の話もほとんど同じ。「不安で眠れない」に対して「眠ればいい」「リラックスするといい」みたいなのも間違ってなくて、どちらかを直せばもう片方も解決するのだろうけど、それができないから苦労してるんだが、って話。(鶏と卵どっちが先かみたいな??)胃袋の大きさと体脂肪の量とかもそう(?)

で、こんな無意味なアドバイスしてないで、一回落ち着いてその原因を探れるといいよね。「彼女ができない」に対して「とにかく試行回数を稼げ(積極的に話しかけろ)」というアドバイスするのはいいけど、その前に、例えば

彼女ができない

-積極的に話しかければできるじゃん

--話しかけるには女性に慣れる必要がある

--初対面の人に話しかけられるのか

---見知らぬ人に声かけられない?

----自分に自信をつけるといい

---女性が多くいるコミュニティに入るといい

----女性が多そうな新しい趣味初めてみればいいんじゃ

-----そんな時間ない?

---モテるアクティビティがなにかあれば

.....

のように思考を掘り下げられるといいよねって話。(ちなみにこの例に私的感情は一切入ってないです、彼女できないことで悩んだことないので。)自分についての問題を解決するときはある程度分解していて拡げていくことをやれるのに、他人のことになると急に適当になっちゃいがち。そんなんだったら最初からアドバイスするな。オナニー大好き野郎がよなどと思っていたわけです。

自分のことであれ相手のことであれ、変に考えすぎると、結局考えただけで終わってしまったり、人間不信になるので適度なところでやめるべきだと思うけど、自分について考える場合であれば自分がここまでくればもう解決できるなってところでやめられるので比較的簡単。相手のことになると、どこまで考えればいいのか分からないのでヤバい。(でも的外れなこと言わないために人と関わらないでいると勿論孤立するんですよね、は?)

 

眠くなってきたのでおわり

 

NAMD confファイルのパラメーターについて 日本語メモ

 

はじめに

 このサイトをはじめとする公式の説明をみればいいのだけれど、翻訳しないと分からない文章がたまにあったり、いくつかのページを見なければいけなくて結構面倒に感じていた。もっとも、3か月ぐらい触っていたら雰囲気はつかめたので、毎回あれこれなんだっけと確認することはもうないのだけれど、これから先自分と同じように苦しむ人がいるかもしれないので、自分が使っていたメモを共有しておこうと思う。(や、どうせ研究室とかで使う人が殆どだろうから、普通は先輩とかから丁寧に教えてもらえばいいのだけれど、何らかの事情で聞けない人もいると思うので。)そんなわけで、これからNAMDを使う日本語ネイティブかつ英弱の人の参考になればと思う。

 自分がconfを書くにあたって参考にしたもののメモなので、基本的に公式のユーザーガイドの和訳だが、内容が補足されていたり、もしくは全く触れられてないものがある。(触れられてないもののほうが多い。)そのため、英語読める人は公式の説明をみたほうが1e9+7倍良い。今すぐ公式サイトにいけ。それと、日本語のサイトがそもそも全然ないので、これを書くことで検索が邪魔される(より質の高いサイトが見れなくなる)心配はないと思っているけれど、よりいいサイトがあったら教えてもらえると嬉しい。自分は今後それを参考にするし、この記事は消す。

 

 以下のサイトをもとにメモをつくった。自分が.confファイルをつくるときに参考にしたパラメーターのみを扱っているので、内容全てを網羅しているわけではない。(そのうち必要になったら追加するかも。)

NAMD configuration parameters

Boundary Conditions 

Dynamics

Temperature Control and Equilibration

Pressure Control

 

Input and Output files

Input files

coordinates <coordinate PDB file>

Acceptable:UNIX filename

初期位置座標についてのpdbファイル。絶対パス相対パスのどっちでもok。指定できるファイルは1つだけ。例えばタンパク質をwaterboxで囲って、イオン追加してtotal chargeを0に近くしたpdbファイルがここにくる。

structure<PSF file>

Acceptable:UNIX filename

シミュレーションを行う分子系を記述したX-PLORフォーマットのpsfファイル。指定できるファイルは1つだけ。vmdのautopsfとかでつくったやつがここにくる。

parameters<parameter file>

Acceptable:UNIX filename
CHARMMxxのパラメーターファイルで、シミュレーションされる分子システムに必要なパラメータのすべてまたは一部を定義する。各シミュレーションで、1つ以上のファイルを指定する必要がある。複数のパラメーターファイルを必要とする場合、複数指定することができる。この場合、ファイルはconfファイルに書いた順に上から読み込まれ、重複したパラメータが読み込まれた場合は、最後に読み込まれたパラメータ値が使用される。このサイトから良い感じの奴をもらえばいい。

paraTypeXplor<パラメーターファイルがX-PLOR形式か?>

Acceptable::on/off
default:on
パラメーターファイルがX-PLOR形式であるかどうかの指定。基本的にdefaultのままでいいのでわざわざconfに書く必要ない。

paraTypeCharmm<パラメータファイルがCHARMM形式か?>

Acceptable::on/off
default:off
パラメーター・ファイルがCHARMM形式であるかどうかを指定。パラメーターファイルに2個前で示したサイトのものを使っている場合、charmm形式なのでonにする。(defaultはoffなので明記しなければいけない)

velocities<velocity PDB file>

Acceptable:UNIX filename
シミュレーションする全原子の初期速度を含むPDBファイル。一般的には、以前のシミュレーション中にNAMDによって書き込まれたリスタートファイルまたは最終速度ファイルがくる。初期速度の決定には、temperature/velocities/binvelocitiesのいずれか一つのみが定義されている必要がある。temperatureを指定することが多い気がしているので、あまり使わなそう。

binvelocities <binary velocity file>

Acceptable:UNIX filename
シミュレーションする全原子の初期速度を含むバイナリファイル。binaryrestartまたはbinaryoutputを有効にすることで、NAMDからの出力として作成される。初期速度の決定には、temperature/velocities/binvelocitiesのいずれか一つのみが定義されている必要がある。binvelocitiesはvelocitiesよりも精度がいいので、velocities使うよりもこっち使った方がいい(が、temperatureを指定することが多い気がしているので、結局あまり使わなそう。)

bincoordinates <バイナリ、座標データ、再起動ファイル >

Acceptable:UNIX filename
初期位置座標データについてのバイナリリスタートファイル。binaryrestartまたはbinaryoutputを有効にすることで、NAMDからの出力として作成される。binvelocitiesと違って、これは基本的にシミュレーションの再スタート、また(ステップ的に)連続したシミュレーションを行う際に必ず使う。bincoordinatesが指定されている場合、coordinatesで指定された座標は無視され、bincoordinatesnの座標が適用される。

cwd  <デフォルトのディレクトリ >

Acceptable:UNIX directory name
入出力ファイルがどこにあるか、どこに出力するかを指定する。cwdの値を指定していない場合、諸々のファイルは、confファイルを含むディレクトリからの相対パスになる。(基本的に指定しなくていいとおもってるけど、綺麗好きの人は指定するのかも)

Output files

outputname<output file prefix>

Acceptable:UNIX filename prefix
各シミュレーション終了時、NAMDが出力するファイルの名前。

binaryoutput <出力をバイナリにするか>

Acceptable:yes/no
default:yes
このオプションがnoに設定されていない場合(yes、または何も書かない場合)、最終的な出力ファイルはPDBフォーマットではなくバイナリで書き込まれる。バイナリファイルはASCIIのPDBファイルよりもNAMD再起動時の精度を保つことができるが、バイナリファイルはコンピュータアーキテクチャ間での移植性が保証されていないことに注意。

restartname <restart files prefix>

Acceptable :UNIX filename prefix
default:outputname.restart
リスタートファイル名に使用する接頭辞。基本的にデフォルトのままでいいので、わざわざ書く必要なし。restartnameが定義されている場合、restartfreqもあわせて定義する。(というか基本的にどっちも定義するが、restartnameはデフォルトのままでいい)

restartfreq <リスタートファイル生成の頻度>

Acceptable:正整数
リスタート・ファイルを生成する際のタイムステップ数の指定。

restartsave <リスタートファイル名にタイムステップを使用するか?>

Acceptable:yes/no
default:no
現在のタイムステップをリスタート・ファイル名のプレフィックスに追加し、最後に書き込まれたバージョンのみではなく、一連のリスタート・ファイルを生成してくれる。基本的にnoでいいと思っている(どういうときにyesにするか分かってない)


binaryrestart <リスタートファイルをバイナリにするか? >

Acceptable:yes/no
default:yes
このオプションがnoに設定されていない場合、リスタートファイルはPDBフォーマットではなくバイナリで書き込まれる。binaryoutput参照。

DCDfile <座標軌跡出力ファイル>

Acceptable :UNIX filename prefix
default: outputname.dcd
位置座標の軌跡についてのファイル名を指定する。このファイルは、X-PLORと同じフォーマット(バイナリDCD)で、全原子の位置座標の軌跡を書き込まれる。DCDfileが定義されている場合、あわせてDCDfreqも定義する。


DCDfreq <軌道ファイルに座標を書き込む間のタイムステップ>

Acceptable: 正整数
dcdファイルに位置座標を書き込むタイムステップ数の指定。タイムステップが小さいと(書き込む頻度が多いと)めちゃめちゃでかいファイルができる(猛省...)。適度な値を指定する必要あり。

DCDUnitCell <ユニットセルデータをDCDファイルに書き込むか?>

Acceptable:yes/no
default:周期セルの場合はyes、それ以外ではno
このオプションがyesに設定されている場合、DCDファイルはCharmm DCDファイルのスタイルでユニットセル情報を含む。


velDCDfile <速度軌跡出力ファイル>

Acceptable :UNIX filename prefix
default: outputname.veldcd
速度についてのdcdファイル名。すべての原子の速度の軌跡を保存する。velDCDfileが定義されている場合、velDCDfreqも定義されている必要がある。


velDCDfreq <veldcdファイルに書き込むタイムステップ >

Acceptable: 正整数
veldcdファイルに速度を書き込む間のタイムステップ数。


forceDCDfile <force trajectory output file >

Acceptable :UNIX filename prefix
default: outputname.forcedcd

dcdファイル第三弾で原子にかかる力の軌跡についてのファイル。(第一弾が座標、第二弾は速度)。forceDCDfileが定義されている場合、forceDCDfreqも定義されている必要がある。


forceDCDfreq <力を軌跡ファイルに書き込む間のタイムステップ>

Acceptable: 正整数

forcedcdファイルに書き込む頻度の指定。現在の実装では、あるフレームが書き込まれたタイムステップの間に評価された力のみが、そのフレームに含まれる。これは、TclForcesの動作とは異なり、ユーザーからのフィードバックに基づいて変更される可能性がある。そのため、forceDCDfreqはfullElectFrequencyの倍数にすることを強く推奨される。

Non-bounded interactions

Non-bounded force field parameters

cutoff <静電およびvdw計算に共通する局所的な相互作用距離(Å) >

Acceptable:正数

言葉で説明されるより数式と図のほうが分かりやすいのでこのサイトを参照することを推奨(数式と図は英語でもなんとなく読めるし)

switching <switching機能を使うか?>

Acceptable:on/off
default:on
switchingがoffの場合、切り捨て型のカットオフが実行されます。switchingがonに指定されている場合は、静電力とファンデルワールス力の両方が良い感じなる。(詳しくはこのサイトを参照。)switchingがonに設定されている場合は、switchdistも定義されていなければならない。


vdwForceSwitching <VDWの力の切り替えを使用するか?>

Acceptable:on/off
default:off
switchingとvdwForceSwitchingの両方がonに設定されている場合、CHARMMの力の切り替えがファンデルワールス力に使用されます。LJcorrectionとvdwForceSwitchingは両立しないことに注意。


switchdist  <静電およびvdw計算の切り替えを有効にする距離 (Å) >

Acceptable:正数
switchingが有効になり始めるべき距離。このパラメータは、switchingがonに設定されている場合にのみ意味を持つ。スイッチ機能はswitchdistからcutoffまでの範囲でのみ適用されるため、switchdistの値はcutoffの値以下でなければならない。(詳しくはこのサイトを参照。)

 

exclude  <どの結合を除外するか >

Acceptable:none, 1-2, 1-3, 1-4, scaled1-4
NAMD Tutorialのこのページを見るとはやい。


1-4scaling <1-4静電相互作用のスケーリング・ファクター >

Acceptable:0以上1以下

default:1.0
1-4静電相互作用のためのスケーリングファクター。excludeがscaled1-4に設定されている場合にのみ使用され、その値を修正する。excludeがscaled1-4以外に設定されている場合、このパラメータが何の意味ももたない。


dielectric  <系の誘電率>

Acceptable:1.0以上
default:1.0
システムの誘電率です。1.0なら静電相互作用の変更がないことを意味し、1より大きな値の場合はシステムに作用する静電力を弱める。(基本的にdefaultでよさそう(根拠なし))

nonbondedScaling  <非結合力のためのスケーリングファクター >

Acceptable:0.0以上 
default: 1.0
静電気力とvdw力のスケーリングファクター。1.0は相互作用の修正がないことを意味し、それより小さい値の場合は系に作用する非結合力を小さくする。


limitdist <相互作用強度を制限するためのペア間の最大距離(Å) >

Acceptable:0以上
default:0

静電ポテンシャル関数とファンデルワールス・ポテンシャル関数は、2つの原子間の距離がゼロに近づくにつれて発散する。そのため、limitdistより近い原子のポテンシャルは、代わりにar^2+cとして扱い、パラメータはlimitdistでの力とポテンシャルに一致するように選択されることで、発散しないようにする。limitdistの値が大きければ大きいほど、原子間の最大の力は減少することになる。シミュレーション内の他の相互作用を変化させないためには、limitdistの値は、結合していない原子のペアの最接近距離よりも小さくする必要がある。この機能を有効にすることによるパフォーマンスへの影響はない。


LJcorrection <?>

Acceptable: yes/no
default:no

よく分かってない。yesにする場合はこの論文を参照するといいと思う。LJcorrectionはvdwForceSwitchingは両立しないので注意。

PME parameters


PMEはParticle Mesh Ewaldの略で、周期境界条件で使用するための効率的な完全静力学法。どのパラメータもエネルギー保存には影響しないが、結果の精度や運動量保存には影響するかもしれません。

 

PME <PMEを使用するか?>

Acceptable: yes/no
default:no
yesにするとPMEを使うことになる。periodic boundaty conditionを考えるときはyes


PMETolerance <PME直接空間の許容範囲 >

Acceptable:0以上
default: 1e-6
Ewald係数の値と結果の全体的な精度に影響を与える。defaultのままでいい。


PMEInterpOrder < PME interpolation order >

Acceptable: 正整数

default: 4 
電荷はグリッド上に補間され、力は補間関数の次数に1を加えたこの数の点を使って補間される(全く分かってないのでわかったら修正します)。


PMEGridSpacing <グリッド点間の最大スペース >

Acceptable: 正の実数
グリッドの間隔は、PMEの精度と効率を部分的に決定する。PMEグリッドサイズのいずれかが設定されていない場合、PMEGridSpacingが設定されなければならず(推奨値は1.0Å)、それらの計算に使用されます。基本的にグリッドサイズ設定するからこの値を設定する必要はなさそう。


PMEGridSizeX <x次元の格子点の数>

Acceptable: 正整数
PMEの精度と効率を部分的に決定します。FFTで計算させるので、素因数が2,3,5からなるような数を設定するといい(チュートリアル参照)


PMEGridSizeY,PMEGridSizeZ <y,z次元の格子点の数 >

PMEGridSizeXのy,z版なので説明略。

Water Models

NAMDは水のモデルとしてTIP3P、TIP4P、SWM4-NDPがつかえる。

waterModel  <どの水モデルを使うか?>

Acceptable: tip3, tip4, swm4
default:tip3
使用する水モデルを指定します。TIP3P水モデルを使用する場合、各TIP3P水分子内の原子の順序は、酸素、水素、水素でなければならない。TIP4Pの水モデルばら、酸素、水素、水素、ローンペアでなければならない。SWM4-NDPの水モデルを使用する場合、酸素、Drude粒子、ローンペア、水素、水素。

 

Constraints and Restraints 

Bond constraint parameters

rigidBonds <ShakeHを使用するかどうか、どのように使用するか>

Acceptable:none , water , all
default:none
waterを選択すると、水の中の水素-酸素および水素-水素の距離は、パラメータファイルで指定したものに拘束され、水分子は完全に剛体化されます。rigidBondsがallの場合、水に加えて、各水素とその水素が結合している(1つの)原子との間の結合も同様に拘束される。noneの場合は、何も拘束されない。

rigidTolerance <ShakeHの許容できる結合長の誤差(Å) >

Acceptable:正数
default:1.0e-8
拘束した結合とパラメータファイルで指定されている値の差が、この値以下であれば、収束したとみなされる。基本的にdefaultのままでいい。


rigidIterations  <最大ShakeHイテレーション数 >

Acceptable: 正整数
default:100
ShakeHが結合長の拘束を諦めるまでに行う反復の最大数。結合長が収束しない場合、警告メッセージが表示され、その時点で達成された最終値になる。デフォルト値は100だけど、通常は10回以下の繰り返しで収束する。(のでこれで警告されたらなんか間違っていると思うといい)defaultのままでいい。


rigidDieOnError <ShakeHの最大イテレーション数 >

Acceptable:on/off
default:on
rigidIterations の後に rigidTolerance が達成されなかった場合、終了してエラーを報告してくれる。defaultのままでいい。


useSettle <水にSETTLEを使用するか>

Acceptable:on/off
default:on
rigidBondsが有効な場合、水を剛体を保つために、遅いSHAKEアルゴリズムではなく、非反復的なSETTLEアルゴリズムを使用する。defaultのままでいい。

Harmonic restraint parameters

原子を拘束したいときに使う。fixed atomsでも拘束できるが、Harmonic restraintは系に調和振動子拘束を加えることで固定をする。基本的にfixed atomsは使わない。

constraints

Acceptable:on/off
default:off

harmonic constraintsをするかどうかの指定。offの場合、調和的拘束は計算されない。onに設定すると、consref、conskfile、conskcol、consexpで指定された値を使用して調和的拘束が計算される。


consexp <harmonic constraint energy funtionの指数 >

Acceptable: 2以上の偶数
default: 2
harmonic constraints energy functionで使用する指数。constraintsがonに設定されている場合にのみ使用される。


consref <拘束の参照位置を含むPDBファイル >

Acceptable:UNIX filename
拘束の参照位置に使用するPDBファイル。拘束された各原子は、このファイルで指定された位置で拘束される。


conskfile <力の定数値を含むPDBファイル >

Acceptable:UNIX filename
拘束のための力の定数に使用するPDBファイル。consrefと同じファイルで済ましてしまうことが多い気がしてる。


conskcol <力の定数を含むPDBファイルの列 >

Acceptable: X、Y、Z、O、B
拘束の力定数にPDBファイルのどの列を使用するかを指定する。どの列を指定しても、値0はその原子が拘束されるべきではないことを示し、それ以外の場合は、指定された値がその原子の拘束電位の力定数として使用される。


constraintScaling  <harmonic constraint energy functionのスケーリングファクター >

Acceptable:正数
default:1.0
harmonic constraint energy functionにこのパラメータを乗じることで、平衡化中に徐々に拘束力をオフにすることが可能になります(1→0.9→0.8みたいにしていくことで拘束を弱めていける)。constraintsがonに設定されている場合にのみ使用される。

selectConstraints <座標の選択された成分のみを拘束するか>

Acceptable:on/off
default:off
このオプションは、原子の位置を空間上の平面または直線に拘束するのに便利。このオプションを有効にすると、座標の選択されたデカルト成分のみが拘束されるようになります。例えば、原子の位置を現在のz値に拘束し、xとyには拘束をかけない場合、原子は元のz座標を維持したままx-y平面内を移動することがなる。xとyの値を拘束すると、z座標に沿ってのみ自由に動くようになる。


selectConstrX <座標のX成分を拘束するか >

Acceptable:on/off
default:off
onにすると、原子の位置のX成分を固定する。

selectConstrY,selectConstrZ<座標のY,Z成分を拘束するか >

selectConstrXを参照


Boundary Conditions

Periodic boundary conditions

cellBasisVector1 <周期境界の基底ベクトル1(Å) >

Acceptable: vector
default: 0 0 0
周期境界条件の基底ベクトルの1つを指定する。

cellBasisVector2 <周期境界のための基底ベクトル2(Å) >

Acceptable: vector
default: 0 0 0
周期境界条件の基底ベクトルの1つを指定する。

cellBasisVector3 <周期境界のための基底ベクトル3(Å) >

Acceptable: vector
default: 0 0 0
周期境界条件の基底ベクトルの1つを指定する。


cellOrigin < 周期境界セルの中心(Å) >

Acceptable: position
default: 0 0 0
圧力を制御するために位置の再スケーリングが行われるとき、この位置は一定に保たれる。

extendedSystem <XSCファイルからセルパラメータを読み込む >

Acceptable: xscfile
NAMDは、.coorおよび.velファイルに加えて、周期的なセル・パラメータと拡張システム変数(定圧シミュレーションにおけるひずみ率など)を含む.xsc(eXtended System Configuration)ファイルを生成する。このオプションが存在する場合、周期的なセルパラメータはこのファイルから読み込まれ、cellbasicvectorやcelloriginは無視される(のでcellbasicvectorを設定するのは最初の段階(minimization)だけでよく、以降はextendsystemを用いる。)


XSTfile < セルの軌跡を書き込むXSTファイル >

Acceptable:file name
default: outputname.xst
NAMDは、シミュレーション中の周期的なセルパラメータと拡張システム変数の記録を含む.xst(eXtended System Trajectory)ファイルを生成することもできる。これを定義する場合、XSTfreqも定義する必要がある。


XSTfreq < 状態をXSTファイルに追加する頻度 >

Acceptable: 正整数
XSTファイルに書き込む頻度を指定する。

 

wrapWater <周期的境界で水の座標を覆うか?>

Acceptable:on/off
default:off
座標は通常、読み込まれた方法で相対的に出力される。つまり、分子の一部が周期的な境界を越えた場合、出力時にセルの反対側には変換されない。このオプションは、水分子のみこの動作を変更します。(onにすると水分子が境界をこえたときに反対側に変換されない、offだと反対側にうつる)

wrapAll < 周期境界の周りのすべての座標をラップするか?>

Acceptable:on/off
default:off
座標は通常、読み込まれた方法で相対的に出力されます。つまり、分子の一部が周期的な境界を越えても、セルの反対側には変換されずに出力されます。このオプションは、結合した原子のすべての連続したクラスターに対して、この動作を変更する。(wrap系は基本的にこれだけonにしているものが多い気がする)


wrapNearest <座標を折り返すときにセルの原点に最も近い画像を使うか?>

Acceptable:on/off
default:off
座標は通常、原点を中心とした対角線上のユニット・セルに折り返される。このオプションとwrapWaterまたはwrapAllを組み合わせると、座標は原点に最も近いイメージに折り返され、六角形やその他のセルの形になる。

 

Dynamics

Timestep parameters

numsteps <タイムステップの数 >

Acceptable: 正整数
実行するタイムステップの数ですシミュレーションの総時間は numsteps×timestepになる。

timestep  <タイムステップサイズ(fs) >

Acceptable: 正数
default:1.0
シミュレーションの各ステップを積分する際に使用するタイムステップサイズです。値はフェムト秒単位で指定します。(精度と計算時間の兼ね合いでこの値は2にすることが多い)


firsttimestep <開始タイムステップ値>

Acceptable: 非負整数
default:0
最何タイムステップ目から始めるかの指定。基本的に、シミュレーションが以前のシミュレーションの続きである場合にのみ使用される。その時は、タイムステップを0から再開するのではなく、特定のタイムステップ番号を指定することになる。

Initialization

temperature  <初期温度(K)>

Acceptable 正数
系の初期温度を指定する。このオプションを使用すると、系が希望の温度になるように、系の全原子の初期速度のランダムに決定される。初期温度、初期速度を決定するには、temperature/velocities/binvelocitiesのいずれか1つのみが定義されていなければならない。

COMmotion <質量中心の初期動作を許可するか?>

Acceptable:yes/no
default:no
系全体の重心の動きを許可するかどうかを指定する。noに設定されている場合、系の重心の動きを取り除くために、初期速度が調整されます。ただし、ランジュバン力学におけるランダムノイズ、境界ポテンシャル、調和拘束などの外力による質量中心運動については排除されない。


seed <乱数シード >

Acceptable:正整数
default:UNIXクロックタイムに基づく擬似乱数
温度またはランジュバンが選択された場合に、乱数生成器の種として使用される数。値が指定されていない場合、UNIXクロック時間に基づいて疑似乱数値を選択する。乱数シードはシミュレーションの起動時に出力されるため、その値は既知であり、次回以降のシミュレーションに再利用することができる。ランジュバン・ダイナミクスを並列シミュレーション(複数のプロセッサを使用するシミュレーション)で使用する場合、同じシードを使用しても再現性のある結果は保証されないことに注意。

 

Temperature Control and Equilibration

Langevin dynamics parameters

langevin <ランジュバン力学を使うか?>

Acceptable: on/off
default:off
ランジュバンダイナミクスを有効にするかどうかを指定します。onに設定されている場合、langevinTemp が設定されていなければならず、 langevinFile および langevinCol を用いて、この機能の動作をより細かく制御することができる。


langevinTemp < ランジュバン計算のための温度 (K) >

Acceptable 正数
ランジュバンダイナミクスの影響を受ける原子が調整される温度。この温度は、摩擦やランダムな力を加えることで、影響を受けた原子全体でほぼ維持される。系の希望温度に設定しておく。


langevinDamping <ランジュバン・ダイナミクスダンピング係数 (1/ps) >

Acceptable: 正数
default:PDBファイルからの原子単位の値
全ての原子に適用されるランジュバン結合係数(langevinHydrogenがoffの場合は、水素以外の原子にのみ適用される)。与えられなければ、各原子の係数を得るためにPDBファイルが使用されます(以下の langevinFile と langevinCol を参照)。


langevinHydrogen <水素原子にランジュバンダイナミクスを適用しますか?>

Acceptable: on/off
default:on
langevinDampingが設定されている場合、langevinHydrogenをoffに設定すると、水素原子に対するランジュバン・ダイナミクスをオフにします。このパラメータは、ランジュバン結合係数がPDBファイルから読み込まれている場合には影響しない。offにすることが多い。


langevinFile <ランジュバンパラメータを含むPDBファイル >

Acceptable: UNIX file name
default:coordinates
各原子のランジュバン結合係数のために使用するPDBファイルを指定する。このパラメータが指定されていない場合、coordinateで指定されたPDBファイルが使用される。


langevinCol <係数を読み出すPDBの列 >

Acceptable: X、Y、Z、O、B
default:O
各原子のランジュバン結合係数に使用するPDBファイルの列の指定。係数はPDBファイルの任意の浮動小数点列から読み取れる。

 

Temperature rescaling parameters

rescaleFreq <温度再スケーリング間のタイムステップ数 >

Acceptable: 正整数
NAMDの平衡化機能は、各温度リスケール間のタイムステップ数を指定することで有効になる。この値を指定した場合、目標温度を指定するためにrescaleTempも指定する。

rescaleTemp <平衡化のための温度(K) >

Acceptable: 正数
rescaleFreqごとにすべての速度が再スケールされる温度。このパラメータはrescaleFreqが設定されている場合のみ有効。

Temperature reassignment parameters

reassignFreq < 温度再設定のタイムステップ数 >

Acceptable:正整数
NAMDの平衡化機能は、各温度再調整の間のタイムステップ数を指定することで有効になる。この値を指定した場合、reassignTempもあわせて指定する。


reassignTemp <平衡化のための温度(K) >

Acceptable:正数
default:設定されていればtemperature、そうでなければなし
reassignFreqのタイムステップごとに、すべての速度を再調整する温度。このパラメータはreassignFreqが設定されている場合のみ有効。


reassignIncr <平衡化のための温度増分 (K) >

Acceptable: 数
default:0

昇温シミュレーションにおいて、reassignFreqごとにこの値ぶんreassignTempの値を増やしていく。このパラメータはreassignFreqが設定されている場合のみ有効。

reassignHold <平衡化のための保持温度 (K) >

Acceptable:正数
reassignIncrが設定されている場合の再調整のための最終温度で、reassignTempはこの値に達した時点で保持される。このパラメータはreassignIncrが設定されている場合のみ有効。

Pressure Control

useGroupPressure <グループまたは原子量 >

Acceptable: yes/no
default:no
圧力は、原子のビリアルおよび運動エネルギー(デフォルト)、または水素に基づく疑似分子のビリアルおよび運動エネルギーのいずれかを使用して計算する。後者は変動が少なく、rigidBonds(SHAKE)と組み合わせて必要となる。これだけyesにするにして制御することが多い気がしている。


useFlexibleCell <異方的なセルの揺らぎ >

Acceptable: yes/no
default:no
NAMDでは、このオプションを有効にすると、周期的なセルの直交する3つの次元が独立して変動することができる。


useConstantRatio <最初の2つのセル次元で一定の形状 >

Acceptable: yes/no
default:no
このオプションを有効にすると、NAMDはx-y平面におけるユニットセルの比率を一定に保ちながら、すべての軸に沿った変動を許容する。使うならuseFlexibleCellもあわせて。


useConstantArea < 一定の面積と通常の圧力条件 >

Acceptable: yes/no
default:no
有効にすると、NAMDはx-y平面上のユニットセルの寸法を一定に保ちながら、z軸に沿った変動を許容します。これは現在、Berendsenの方法では実装されていません。(berendsenの方法で圧力制御することないしよくわからん)

Nose-Hoover Langevin piston pressure control

LangevinPiston <ランジュバンピストンの圧力制御を使うか?>

Acceptable:on/off
default:off
ランジュバン・ピストン圧力制御を有効にするかどうかを指定。onの場合、LangevinPistonTarget、LangevinPistonPeriod、LangevinPistonDecay、LangevinPistonTempもあわせて設定する。


LangevinPistonTarget <目標圧力(bar) >

Acceptable: 正数
ランジュバン・ピストン法の目標圧力。典型的な値は1.01325 bar、海抜の大気圧。


LangevinPistonPeriod $ < 発振周期(fs) >

使用可能な値: 正数
ランジュバンピストンの振動時間スケールを指定する。瞬間的な圧力がシミュレーション中にランダムに変動せず、減衰時間が無限である(摩擦がない)場合、セルの体積はこの周期で振動する。周期を長くすると、圧力測定の平均化が進み、セル容積の変動が緩やかになります。200がいいらしい。


LangevinPistonDecay <damping time scale (fs) >

Acceptable: 正数
ランジュバンピストンの減衰時間スケールを指定する。ピストン周期よりも大きな値を設定すると、減衰しなくなり、小さな値を設定すると、Berendsenの方法のように指数関数的な減衰に近づく。また、この値を小さくすると、ランジュバン温度槽との結合が大きくなり、ランダムフォースが大きくなる。100fsがいいらしい。


LangevinPistonTemp <noise temperature (K)>

Acceptable: 正数
ランジュバンピストンのノイズ温度を指定する。これは、選択された温度制御方法の目標温度に等しく設定されるべき。

 

surfaceTensionTarget<表面張力ターゲット(dyn/cm) >

Acceptable: 数
default: 0.0
表面張力ターゲットを指定します。useFlexibleCellとperiodicboundaryconditionと合わせて使う。LangevinPistonTargetで指定された圧力はz軸に沿った圧力となり、x-y平面では表面張力が適用される。(これ使うことある?)


StrainRate <初期ひずみ率 >

使用可能な値: decimal triple (x y z)
default: 0. 0.
圧力制御のための初期ひずみ率を指定する。extendedSystemで指定されたファイルから読み込んだ値でオーバーライドされる。通常、このパラメーターを設定する理由はない。


ExcludeFromPressure <いくつかの原子を圧力の再スケーリングから除外しますか?>
Acceptable:on/off
default:off
一部の原子を圧力再調整から除外するかどうかを指定する。このような原子の座標と速度は、定圧シミュレーション中には再スケーリングされないが、ヴィリアル計算には寄与する。膜タンパク質のシミュレーションに役立つらしい。


ExcludeFromPressureFile < 除外する原子を指定するファイル >

Acceptable: PDBfile
default:coordinates
圧力の再スケーリングから除外する原子を指定する1列のPDBファイル。除外する場合は1を、除外しない場合は0を指定する。


ExcludeFromPressureCol <除外する原子を指定するPDBファイルの列 >

Acceptable: O、B、X、Y、Z
default: O
除外された原子をチェックするpdbファイルの列を指定する。

偏差値30

 正月にこうやって頭の中を書きだしていくの、悪くないと思うんです。こんなことよりも遥かにやりたいこと、やらなければいけないことがあるけど(例えばグラブルとかグラブルとかグラブルとか)今のぼくは年始の雰囲気という存在によって背中に退屈という銃を突きつけられているのでおちおち進捗を生むこともままならない(?)

 

 で、ずっと思ってたんですけど、例えば高校受験用の模試で、公立中学の生徒の大半が受ける模試(東京だとV模擬とかですか?)で偏差値30とか40とるような人って、高校、大学といかなくていい、いかないほうがいい、というか勉強に時間を割かないほうが良くないか?

 数年前に話題になったビリギャルみたいなタイトル盛りまくっているのは置いといて(ああいう状況は意図的につくれるので(ぼくも全国模試で化学の偏差値30台とってるし)(自語りをやめろ))、中学時点で偏差値30とかをたたき出す人は、まぁ頭が悪い。東大生を"勉強しかできない人"と揶揄するなら、こういう人たちは”勉強はできない人”と言えると思うけど(勉強もできない人、暗記は苦手な人とか同義でもイメージが結構変わる罠)、つまるところ、受験に向いてない。

 向いてない人を無理矢理に教育に関わらせる(巻き込ませる)ことを続けてることを正当化するための方便として、結果よりも過程が大事だとか、向いてないとわかっても頑張ることが美徳みたいなのがでてきてるんじゃないですかね。

 教育学部の人とかこういう人への対応をちゃんと教わってる、もしくは考えていた李するのだろうか。(ぼくには教育学部の友人がいないのでわからない。教育学部、3×4と4×3は別物!!とかそういうことを教わっているイメージしかない(偏見))まぁここまで受験の話してきたたけで、別に受験以外のこと(スポーツとか)でもこれはあてはまるのだけど。ただ、絶望的に足が遅い人は運動しないことを選べるし、音痴な人が歌わないことも選べるけど、受験は、少なくとも今の日本では、逃げることが難しい(もっともこれは、ぼくはそういう生き方をしてきたからであって、とっくにこの分野に向いてないことを悟って別の場所でイキイキとしている人もたくさんいるんだろう。)

 ぼくが受験から逃げられなかったので以降も受験を例に考えるが、各自あてはまるものが浮かんだらそれで考えてくれればいい。

 もともと向いている(向いているって何ですかという問いが生じるよくない文)人がそれをやる場合、その人は特にストレスなくそれをこなしていく。「なんでこれできないの?」ぐらいのことを周りに思いながら、自らは悠々と伸びていく。

 一方で、向いてないがそれをやることを強いられてしまっている人は、努力しなければいけない。これは結構やばくて、向いてないことを頑張ってやっているんだからそれに見合ったリターンをくれという気持ちに自然になるし、一見努力しなくてもやっていけそうな場所で生きている人(つまりその人目線で、逃げることに成功した人、もしくは努力から逃げた弱い人)を見下したりということが起こる気がする。え、なに?人生向いてない場合はどうする?まぁまぁ

 好き好んで(「すきこのんで」を漢字にすると「好」が連続ででてくるのバクっぽい)頑張ってる人は認知がゆがむことはないだろうが(好き好んで頑張っている人こそが向いている人なのかもしれない(結果を出している人ではなく))集団が(受験であれば国が?学校が?親が?)長期的な努力を強いると歪んでくる人がでてくるだろうし、それはリターンを要求しようとして自分にエンパワーメント(急に小池都知事みたいにカタカナ言葉出してごめんなさい。なんかパッと浮かんだ単語がこれだった)したり、不正に利得を獲得しようとしたりする人の存在につながってしまうのではないかと。うん?

 これが例えばゲームだったら(最近のゲーム事情を知らないんですが、Apexみたいな協力してわいわいやるゲームで、うまい下手が存在するゲームを考えてます)最初のうちは友人全員でわいわいできるだろうけど、ちょっとすればPSの優劣がみえてきて、下手な人は(勝ちに行く場合)切られる。ゲーム自体は(これはプレイヤーの主戦場という意味でも、運営側が追加するギミックにしても)ある程度うまい人を基準に難易度が調節され、上がっていく(少なくとも下手すぎてゲームそのものからリタイアした人むけに(そういう人の割合が多くなければ)難易度が調節されることはない)。てかゲームって新作出るたびに自由度があがるというか、ギミックが増えるというか、難易度があがるの、なんなん。ストレスでしかないギミックの追加をやめろ。

 さて、ゲームであれば向いてなければやめて別のもっと面白いことをやればいいけど、人生はそうはいかない。ある程度向いている人たちに向けて調節された、難易度Maniac(どーでもいいけど、グラブルは難易度が...→VeryHard→Extra→Maniacなんです、パズドラだと超地獄級みたいな?パズドラやってないからわからん)の社会があって、そこから逃げることは難しい。この社会をつくった人々(苦戦しながらも過去のManiac人生をクリアしてきて、いまの社会の難易度調整をした人々)を恨んだところで仕方ない。こういう厳しい社会はスポーツとかエンタメとかだけでいいと思うんだが、現にそうある社会をとやかく言っても何も始まらない。(人によっては「社会を変える卍」とかあるかもしれないけどぼくはそんな頑張りたくないです、変えた社会を享受するのはぼくではなくて、ぼく以降の人だろうし)う~~n

 

 で、これが最後なんですけど、これから数年間(?)は勉強とか研究とかそういうのが好きな奴らが集まってきた環境にいままで以上に密に接しながら過ごしていくので、適当に頑張ってくぞ2021って感じで新年の挨拶です。(???)

 

あけましておめでとうございます

ゲイは遺伝子を残すのか

 LGBTって多く見積もると人口の1割くらいいるらしいです。へー(ソースは「LGBT 割合」でググったときにトップにでてきた記事です(鼻ほじ))

 これがLGBTの話題じゃなければ、「1割の人間のために9割の人間が変わることを強要されるのはおかしい、1割のほうが変わればいいだろ」とか言われそうですが(1割だと多いので流石に言われないかも)LGBTの話題だとあんまこういう意見は聞きません。思ってる人ぼく含めて結構いると思うんだけど発言が許されないような雰囲気ある。リベラルこっわ。や、そもそも興味なさすぎて発言する機会がないだけかも。

 ちなみに同年齢の日本人を分母にとったとき、修士課程進学者は全体の約5%、博士課程進学者は1%未満です。(これは平成22年のデータで、平成30だと12%、5%程度になってる。増えてますねぇ!)自分の認知の歪みを感じる。LGBTよりも少ない奴等が国に対してもっと金を出せといってるの、面白い。

 こんなこと書いてるけど、LGBTに対して好きとか嫌いとかないです。血液型とか誕生日みたいなものだと思ってる。(日本人と外国人との)ハーフぐらい。あとは海外の人と結婚するとどっちの国に住むかとかそういうのが気になりそうだけど、LGBTをそういう程度にしか考えてない。はい。

 

 そんなことはどうでもよくて、前から気になったのが、性的少数派とその遺伝子について。トランスジェンダーはよく分からないけど、ゲイは身体が男で恋愛対象も男なんだから、彼らの遺伝子は後世に受け継がれることがない。や、ここ10年ぐらいであれば体外受精とかそういうのが可能になってきてるので遺伝子を残すことができるけど、少なくとも100年前のゲイは遺伝子を残すことはできない。

 

 ...と思っていた。過去形なのは一旦おいといて、このように考えると、彼らの遺伝子は引き継がれないのに、相変わらずゲイは存在している。つまり、ゲイというのは遺伝的なものではなくて、生まれ育った環境が本質なのでは?と思っていた。(ここでエピジェネティクス的なことは考えてません。考えられるほど理解してないので(単語しか知らないので))(ところでエピジェネティクス的なことを考えると、性って結構連続的なものっぽくないですか、生物ってだいたい曖昧だし。なんで性だけ01なんだよという気持ちがしてくる)

 

 それで、昨日聞いたんですが、ゲイが妥協して女性と結婚すること、あるらしいです。遺伝子は思考に勝る。聞いた相手は別に性的少数者じゃないけど。ググってみたら夫がゲイだったとか普通に出てきた。本当に盲点だった。こうするとゲイの遺伝子は後世に受け継がれることになる。あ~~。

 

 で、ここで気になるのが(さっきからふれてるが)ゲイの遺伝子ってなんだよという話。エンドウマメがしわかそうでないかが決まる遺伝子があるように、人間もゲイかそうでないかが決まる遺伝子があるのか、というのが気になる。

 

 日本語で「ゲイ 遺伝子」でググると次のページがトップにでてきます。

「ゲイ遺伝子」は存在しない、米ハーヴァード大などの研究で明らかに - BBCニュース

 

 ゲイ遺伝子は存在しないらしい。へー。日本人の科学リテラシーの低さを甘く見てはいけない。翻訳もとになってる英語版をあたると次のサイト。

No single gene associated with being gay - BBC News

 

論文のリンクも貼ってくれてる。うれしい。『Science』の有料記事だけど大学生なら大学のVPN使えばこういうの多分無料で全部読める。大学の魅力、ここだろ。大学にいけないことを嘆いてる脳みそちんこは死んでくれ。オンライン万歳!

 

 そんなわけで参考文献をうさぎとびしていく。ぴょんぴょん。

 興味ある人が自分で更に読めるようにリンクを貼っておく。(リンクだけ貼るの、リテラシーが全くなさそうだけど、正直書いた人とか雑誌名とかみたところでって感じだし、リンクからすぐにとべるのでいいでしょ)

 

https://www.jstor.org/stable/41465642?seq=13#metadata_info_tab_contents

1998年の古い論文。親が同性愛者だと子もそういう傾向みられるんじゃね?って書いてある。それとは別の内容も面白いけど省略。

Genetic and Environmental Effects on Same-sex Sexual Behavior: A Population Study of Twins in Sweden | SpringerLink

2008年の論文。双子調べてみたらやっぱり同性愛には遺伝的なものがありそうだよというもの。

Large-scale GWAS reveals insights into the genetic architecture of same-sex sexual behavior | Science

2019年8月の論文。ゼミで論文紹介とかやってるのを聞いてると、これもやや古いに分類されるぐらい最近の論文が紹介されるのでビビってる。性的少数派と遺伝子は関係ありそうだけど、(他の機能がそうであるように)(複数の遺伝子が決定に関わっているから)複雑すぎて分からんって書いてある。

 

 ところで専門外の分野の論文って読んでもよく分からなくないですか。専門もわからないんですが。どういうことやってるかであれば分かるときはあるけど、それが適当なのかどうかとか全然分からん(批判的に読むことが出来ず、へーこういう結果があるのか~でおわる)(人文系は読めてしまう(読める気がしてしまう)のでその限りではない)

 

 文化的な影響があることもかなり注としていれられている(そのうえで、それについてはどれだけ影響あるかよくわからんと書いてある)。ふわふわ学問ならそういうの書いてある気がしてきました。

 

 そんなわけで心理学の論文当たっていきましょう。心理学のことふわふわ学問だと思ってるけど、別にこれは馬鹿にしているわけではないです。生命科学もふわふわ学問だしイラレ捏造学問だし......。(続く)